黒いアテナでも白いアテナでも
黒いの白いのと言っても、残念ながら、プリキュアの話じゃございません。
ちらほらと話題になりはじめている「黒いアテナ」の話だったりします。
「黒いアテナ」を乱暴に要約すると、以下のようになります。
・エジプトを支配していたのは、肌の色の黒い黒人だった。
・エジプトは、2度にわたってギリシャに植民している。
・ヨーロッパの白人たちの文化の根源であるギリシャの古典文化は、エジプトから盗んだもの、つまり黒人のものだった。
・19世紀のヨーロッパの白人の考古学者が、人種的偏見をもって、白人中心の歴史を捏造してしまった。
まあ、ほんの30年ほど前のアポロ計画を、捏造だと主張する人もいるので、これぐらいは、かわいいほうなのかも知れませんけど…
「ブッシュ氏よ、「白いアテナ」はほんとうは「黒いアテナ」だったのだ。」と、大嫌いなブッシュを叩いたり、これこそ、パラダイムシフトと持ち上げる、小田実氏のはしゃぎぶりに、何だかなあと…
なお、多文化主義の影響なのか、この本は、アメリカでは。アフリカ中心主義(Afrocentrism)の正典みたいに扱われてるっぽいです。
拉致疑惑が表面化するまでの北朝鮮みたいに、批判めいたことを言おうとすると、何だか、自分が差別肯定の悪い人間じゃないかと自虐してしまいかねない罠…
たとえば、ヌビア人の王朝も存在したようですが、エジプトの歴史を通じてずっとニグロイドが支配してた主張するのは、針小棒大と言うほかありません。
また、ギリシャ神話がエジプト神話の換骨奪胎と言う話にしても、ヘロドトスのような古代エジプトの報告者は、ギリシャ人なので、ギリシャ人としてのバイアスがあったと思われます。アレクサンダー大王の征服以後のプトレマイオス朝って、ギリシャ人なので、占領政策としてギリシャとエジプトの神々を混淆させた可能性だってありますし…(暇も手間もないので、検証できませんけど)
百合若大臣とユリシーズをもって、ギリシャ文化の根源は日本にありなんて、言いませんよね?
何と言うか、西欧文化の源流に黒人の文化があるって言う主張こそ、逆に、骨がらみな西欧文化至上主義を感じちゃうんですが…
この件で、「見えない道場本舗」さんのところにコメントしました。
本当は、トラバにしたほうが良かったのですが、なかなか、文章がまとまらなくて…
(腐れリベラルとしては、地雷のような物件ですから)
y-mat 『「黒いアテネ」って、どうも、黒人中心主義の思想的根幹の一つのようですtypoしちゃいました。「黒いアテナ」です。http://www.kokusai.aichi-edu.ac.jp/IC/1lesson/1lesson9.html
>アフリカ系アメリカ人に関するサイト