ブレイブな新世界

一流アスリートってのは、育ちより氏じゃないかって言う話。

「遺伝子に「持久型」 陸上選手の素質見分けるカギ?」

日本人選手の金メダルラッシュが続くアテネ五輪。注目のマラソンなど陸上長距離選手の持久力に関係しそうな遺伝子のタイプを、名古屋大総合保健体育科学センターの押田芳治教授らが見つけた。女子ではトップレベルの長距離選手の半数はこのタイプだった。一流選手の素質を見分けるカギになるかもしれない。

トップアスリートを調べたら、競技によって遺伝的な違いが見つかったんだそうで。
おそらく、記事の元になった論文は下記ではないかと。

ミトコンドリア(Mt)DNAと身体トレーニング効果 ―エリートアスリートにみられるSNP―
名古屋大学総合保健体育科学センター 押田 芳治教授

乱暴に要約すると、ATPの合成能力の遺伝的な差で、陸上競技の成績も変わるんじゃないかと言う話みたいです。
なお、朝日新聞の記事によれば、教授はこんなことを言ってるようです。

「遺伝的特性に応じて素質を見極め、競技種目を選んだり、効果的にトレーニングをできるようになったりすれば、大幅な記録の向上も夢ではないかもしれない」

ミトコンドリアのタイプによって成績が変わるなら、そのうちにサラブレッドのように血統重視でカップリングして、次世代のアスリートを養成するようになったりして。(その場合は、肌馬重視なんですよね、ミトコンドリアだから)
なんか、実現したら、イヤ過ぎなんですけどぉ。
書評しか見たことはないけど、こう言う本のことを思い出したりして…

「黒人アスリートはなぜ強いのか? 」

ちなみに、身体能力についての遺伝レベルの影響に言及することは、まだまだ朝日新聞的感性でもオッケーみたいですが、知的能力と遺伝の話をすると、何かキナ臭く感じるのはなぜなんでしょうか?
宇宙飛行士の毛利さんが、政府のタウンミーティングにて、遺伝子と習熟度別学習をごっちゃにするトンデモ発言をしたそうです。

昨年、ヒトゲノム、私たちの体をつくっている遺伝子情報が全て読み取られた。それは一人一人違う。一人一人の差は、残念ながら持って生まれた遺伝子の組み合わせの差である。ある環境においては、ある遺伝子の組み合わせを持った人が伸びるということで、教育は、機会均等にチャンスを与えるが、同じチャンスを与えても出てくるものは違ってくる。そこをどう埋めていくのかが習熟度別学習であり、もっと伸びる子を伸ばす、それから、今のままではついていけない子をどう救うかということが重要だと思う。(毛利館長)

何だかブレイブな新世界が、そこまで来てるんでしょうか…

ココログからのインポート 2008-11-16)