金融嫌悪

散漫な印象批判になっちゃうのだけど…
たとえば、バブルの崩壊とそれに伴う諸々の事象を、経済的な現象としてより、何か天罰として認識しちゃってる人っていましたよね。それも、リベラルな人に限って。

確かに欲かきすぎて失敗した人に対して、同情するよりも、ざまあ見ろと言いたくなるほうが、人間的だと思うんですよね。誰かが損しても、それが自分の利益につながるワケじゃないのに、ついついゼロサム的に考えちゃってますから。
「経済政策形成の研究」の中で、松尾匡氏が指摘してるような、反経済学的発想(操作可能/ゼロサム/厚生優越)まんまだったりします。でもまあ、「重い物体は軽い物体よりも速く落下する」とか「運動する物体は自然に停止する」とか、明らかに物理学的には間違ってるけど、直感的には正しそう(でも、やっぱり間違ってる)に思えちゃう命題もあるから、しょうがないのかも知れません。

経済政策形成の研究―既得観念と経済学の相克

経済政策形成の研究―既得観念と経済学の相克

具体的な名前は挙げませんが、mixiとかで、リベラルさをひけらかしてるような人が、利子を取らないイスラム金融とか、スモールビジネスを応援するグラミン銀行とかを、オルタナティブな金融システムとしてリスペクトしていたりしますが、はたして、仕組みまで理解した上でのことなのか疑問があります。
ただ、単にスーパーで売ってる野菜じゃなくて、低農薬とか有機の野菜みたいな感じで持ち上げてるみたいに。

反米気分と金融に対する嫌悪感があるように見えるのですが、考えすぎなんですかね。